この記事では、更新プログラムKB5058411の更新内容について解説していきます。
更新プログラムKB5058411は、4月末に任意でインストールできたKB5055627の一部と、セキュリティの更新プログラムが含まれています。
この更新プログラムはインストール必須となっていて、「更新の一時停止」を行わない限り、自動的にインストールされます。
また、この更新プログラムの内容は、追加機能や修正内容が「通常展開」と「段階的に展開」に分かれています。
まずは「通常展開」される内容を解説していきます。
「通常展開」では、KB5058411をインストールすると、どのPCでもすぐに反映されて機能などが利用できます。
- 更新プログラムKB5055523をインストールしたあと、ブルースクリーンになる不具合が一部のデバイスで発生していましたが、この問題が修正されました。
- スリープから復帰したあとに、インターネット接続が断続的に切断される不具合が修正されました。
- JPEG形式など一部の画像が表示されない問題が修正されました。
- 特定のセキュリティ機能が有効になっている一部のPCで、顔認証やPINによるサインインができなかった問題が修正されました。
「段階的に展開」される内容では、更新プログラムをインストールしても、お使いのPCの環境、住んでいる国や地域によって機能が実装されるタイミングが異なります。
ですので、更新してもこれから解説する機能がすぐに反映されないことがあります。
また、「段階的な展開」では、AI処理に特化したプロセッサを搭載して、Copilot+PCの要件を満たしたPCで私用できる機能が主に追加されています。
- クリックして実行機能。この機能はCopilot+PC要件を満たしたPCのみで使用可能です。
クリックして実行は、Winを押しながらどこかをクリック。
もしくはWinを押しながらQで呼び出すことができます。
この機能は、画面に映っている文字を認識してその文字をコピーしたり、画面上の検索ボックスから特定の文字だけ検索してハイライトできます。
また、特定の画像をクリックすると、背景の削除、ぼかしの加工を行うことや保存といったアクションが実行できます。
この機能を使うことで、テキストとしてコピーできない文字をコピーしたり、これまで保存できなかった画像を保存や加工といった処理が素早く行えます。 - Copilot+PCを対象にした新しい検索が、IntelやAMD製のAIに特化したプロセッサでも使用可能になりました。
新しい検索機能が使えるPCでは、タスクバーの検索ボックス、エクスプローラーの検索ボックス、設定画面にある検索ボックスの虫眼鏡のアイコンが新しくなります。
この新しい検索機能では、従来の入力した文字を検索候補として表示するだけでなく、文字から予測して関連するものを検索候補に挙げるようになります。
例えば、設定画面でCPUと検索した場合、従来の検索では2項目が検索候補として表示されていましたが、新しい検索では9項目が検索候補として表示されます。
この新しい検索機能によって設定画面から特定の設定を探す場合に、ある程度予測して検索結果を表示してくれるので、正確な項目名を覚えていなくても探すことができるようになります。 - ナレーター機能において、ナレーターが話した内容をリアルタイムで文字起こしして、その文字を確認できるようになりました。
この機能を使うには、ナレーターが話している最中にナレーター+Alt+Xを押します。
ただ、初期設定のナレーターキー割り当てられているのは無変換+Insertなので、無変換+Insert+Alt+Xと、4つのキーを押す必要があります。
このショートカットキーを押すとスピーチの要約ウィンドウが表示されて、リアルタイムで文字起こしした内容を確認したり、表示されたテキストをコピーすることもできます。 - 多数の小さな圧縮ファイルを解凍する時の処理速度がこれまでよりも向上しました。
- タスクバーのアプリアイコンでは、本来開いているアプリアイコンに下線が表示されますが、アプリを閉じたあとも下線が表示されたままになることがあった問題が修正されました。
- タッチジェスチャー機能を使って、スタートメニューにピン留めされたアプリを表示できない問題が修正されました。
- テキストサイズを大きく設定している場合に、スタートメニューのアカウントマネージャー画面でアカウント切り替えを行う「サインアウト」の文字や、「・・・」が表示されないことがあった不具合が修正されました。
- リコール(Recall)機能は24H2の新機能として最も注目されたもので、Copilot+PCの要件を満たしたPCのみ使用可能です。
Recallは有効にしている間、常に操作しているPCの画面を数秒間隔で保存します。
これにより、過去にPCでどのアプリを開いてどんな作業をしていたのか、何を入力していたのかといった、あらゆる内容を遡って確認することができます。
例えば、メモ帳を開いて入力したものの、保存せずに閉じてしまったとします。その入力した内容を思い出せないということがあった場合には、リコール機能を使うことで、メモ帳に入力した内容を確認することができます。
このリコールは、Copilot+PCの要件を満たしたPCの場合、今回の更新プログラムをインストールして、再起動後にリコールを有効にするか案内が表示されます。
今のところリコールを使わないという場合は、確認画面で「いいえ、保存しません」をクリックしてください。
リコールを使いたい場合は「はい、保存します」をクリックします。
また、リコールはPCで作業したあらゆる内容が確認できてしまうので、いくつかのセキュリティに関する設定変更が必要になります。- ストレージの暗号化を有効化にする。
ストレージの暗号化を設定するには、設定画面を開いて左側メニューから「プライバシーとセキュリティ」をクリック→「デバイスの暗号化」をクリック→デバイスの暗号化の項目にあるトグルスイッチをオンに切り替えます。
デバイスの暗号化をオンにした場合は、暗号化に少し処理が入るので完了するまでしばらく待ってください。 - サインインの設定変更。
リコールを使用するためには、指紋認証・顔認証・PINのいずれかを設定する必要があります。
設定を行うには、設定画面の左側メニューから「アカウント」をクリック→「サインインオプション」をクリック→顔認証・指紋認証・PINの設定を行ってください。
最後にリコール機能を有効にしていきます。
左側メニューから「プライバシーとセキュリティ」をクリック→リコールとスナップショットをクリック→スナップショットの設定の項目にあるトグルスイッチをオンに切り替えます。
オンに切り替える際に認証画面が表示されるので、顔認証・指紋認証・PINを使ってユーザ確認を行ってください。
リコールが有効になっている間、タスクバーにリコールアイコンが表示されます。
これまで行ったPCの作業内容を確認するには、このアイコンをクリック→「リコールを開く」をクリック→ユーザー認証画面が表示されるのでサインインを行ってください。
- ストレージの暗号化を有効化にする。
以上が、今回の更新プログラムKB5058411の更新内容となります。
管理人今回は以上となります。お疲れ様でした。
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