この記事では、更新プログラムKB5060829の更新内容について解説していきます。
更新プログラムKB5060829は、バージョン24H2でインストールできるセキュリティを含まないプレビュー版となっています。
プレビュー版更新プログラムは、通常のWindows Updateより先行して行われ、追加される機能や不具合修正をテストするものです。
追加機能が少しだけ早く使えるほかに既存の不具合が修正される一方で、この更新プログラムが原因で新たな不具合が生じる可能性や追加機能が正しく動作しないこともあるので、無理にインストールする必要はありません。
今回インストールしなかった場合は、7月9日のWindows Updateで正式にインストールされる予定です。
今回の更新プログラムで追加される機能や修正内容は、「通常展開」と「段階的な展開」に分かれています。
はじめに「通常展開」される内容を解説します。
「通常展開」とは、更新プログラムをインストールすると、どのPCでもすぐに反映される機能や修正内容です。
- Copilotキーを使用したあと、再度Copilotを呼び出すことができない問題が修正されました。
- 未使用の言語パックやその他のオンデマンド機能が正常に削除されず、不要にストレージ容量を消費していた問題が修正されました。
- タスクバーにある検索ボックスから、検索する際の応答時間が通常より長くなる問題（最大10秒ほど）が修正されました。
また、検索ボックスに文字を入力できなくなる問題も修正されました。
「段階的な展開」では、更新したらすぐに利用できる機能もあれば、更新する国や地域、PCの種類によって利用できるまでに時間がかかることもあります。
- システムから「バージョン情報」を開いたときに、画面上で表示されるストレージ項目で正しいストレージ容量が表示されないことがあった問題が修正されました。
- タスクバーで開いているアプリのウィンドウを切り替えるショートカットキー（Win+Ctrl+数字キー）が、反応しないことがあった問題が修正されました。
- タスクバーから開いているアプリにマウスカーソルを合わせるとプレビューウィンドウが表示されますが、その表示画面が点滅することがあった問題が修正されました。
- 7zやrar形式からファイルを抽出する速度が向上しました。
- 複数のディスプレイ構成に切り替える時に、画面が点滅することがあった問題が修正されました。
また、一部のディスプレイで、予期せず緑色の画面が表示されることがあった問題が修正されました。 - ユーザに対する変更（UAC）を「常に通知する」に設定した状態で、色の管理画面から「ディスプレイの調整」をクリックして、画面の色調整を表示した後にキャンセルをクリックすると、設定画面が応答しなくなる問題が修正されました。
- クイック設定画面に表示された上段3つの項目で、「有効/無効」の切り替えボタンを押しても反応しないことがあった問題が修正されました。
- 印刷を行ったときに印刷された線が、本来よりも太くなることがあった問題が修正されました。
- 全画面でゲームをプレイ中にAlt+Tabのウィンドウ切り替えを行うと、他のウィンドウが応答しなくなることがあった問題が修正されました。
- ウィンドウを整列する「スナップ機能」が有効になっていると、ウィンドウを移動しているときにexplorer.exeが動作を停止することがあった問題が修正されました。
このexplorer.exeは、タスクバーの動作にも関わっていて、例えばexplorer.exeを再起動すると、再起動までの間タスクバーからアイコンが非表示になります。
「段階的な展開」では、他にも新しい機能などを発表していますが、今記事執筆時点ではその殆どを確認することができませんでした。その1つにタスクバーに関するものがあります。
これまで、多数のアプリを開いて「タスクバーにアイコン表示スペースが少なくなると、表示仕切れないものをオーバーフローメニューに格納」するようになっていました。それが今回のアップデートでは、「タスクバーにアイコン表示スペースが少なくなると、全体のアイコンサイズを小さく調整して、タスクバーに全てのアイコンを表示してくれるというものでした。
以上が、今回の更新プログラムKB5060829の更新内容となります。
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